セニアは研究室に閉じこもって大型魔装機デュラクシールの開発に没頭していたが、完成まで大詰めの所だった。

 「完成の一歩手前なのに、何か足りないのよね~」

 均整ある表情を曇らせながら、デュラクシールの設計図とにらめっこをしている。

 「また、魔装機の開発かい?」

 声のする方へセニアが振り向くと、テリウスがドア付近に立っていた。

 「テリウス? どうしたの、そんな所で?」
 「居ちゃ悪いかい?」
 「悪いとは言ってないじゃない!」

 この頃のセニアとテリウスは、顔を合わせる度に、険悪な空気を漂わせる仲の悪さで有名だった。セニアはテリウスにちょっかいを出されるのを嫌がり、テリウスは開発の腕に秀でるセニアが疎ましく思えていた。

 「開発のじゃーまっ! よそに行ってくんない!?」
 「何だよ、ただ見に来ただけなのに……」
 「ブツブツ何言ってるか聞こえないわよ! ハッキリ言いなさいよ!」

 テリウスの意気地のない様子が腹立たしく思えて、セニアは我慢できずにいつも余計な一言を浴びせてしまう。

 「そんな意気地なしだから、いつまで経っても彼女の1人もできないのよ!」
 「うるさいな!」