それは雨の降る梅雨の日だった。

紫陽花が咲き始めるころが近い5月の中旬はじめじめした天気が続いていたので私も執事も機嫌があまりよろしくなかったし、たぶん些細なことで喧嘩することも多かったと思うこの頃に私たちはまた小さいことで喧嘩をしたのだった。元凶は紅茶の入れ方だったはず。
紅茶てのは繊細でちょっとだけ入れ間違えても鮮度が落ち美味しくないのだ。

「はぁ~!?何回教えたら紅茶の入れ方を覚えるのよ!」
「せやかってお嬢様の教え方はいじめそのものですもん」
「んもー!もういい!出ってて!」

バン、ガチャガチャ。

執事を力づくで追い出し全部のカギにロックをかけては締め出してやった。ノックを何回かされたが、全部無視して音楽を聴き始めた。あと、普段べないお菓子を食べながら盛大に無視し続けた。30分ぐらい過ぎただろうか。外での気配がないので外に出た瞬間に影に隠れていた執事が私の背後から手を回して胸に手を当てた。じたばたと抵抗したら余計にエロさとこいつの利き手に力が込められた。背中にはそいつの物が立っていては当たっていた。…いやな予感がする。

「んぅ…なに、するのよ…♡」
「はははっ…♡何って罰ゲームの実行ですよぉ…♡♡♡♡♡♡♡」

私は流されるように壁ドンされていつものようにディープキスをされた。今回とばかしに熱くて甘いキス‥‥。そして私の首元に咲く赤い花、おいコラ。まだ許してないからね…。

「お嬢様ぁ…♡ベットに行きたいんやけど…♡」
「なら、運んで行ってくれる‥‥?お姫様抱っこで♡♡」

簓は言葉通りお姫様抱っこで私をベットに連れて行き、執事服を脱ぎだし、私の服を脱がせた。あいつ、細いのにあんなデカいやつでつついてくるとかヤバすぎるんだよねぇ。
でも嫌いではないんだよね、むしろあんなに私を振り回して自分が好きな様にするやつは今までいなかった。だから、告白を受けたことはなかったししたこともなかった。

「…お嬢様、そのな…付き合ってください。」

「は、はぁ~!?」

今回は紅茶はちゃんと煎れてくれておいしかったしなんの問題もないというのに、こいつが放つ言葉ややると子は私の心臓を削るナイフみたいなものだった。そう言ってへんじがない私に対してこの糸目悪魔は何かを言おうと思った瞬間に私の唇にやさしい口づけを落としてきた。‥‥どうやり返せってことよ?

「俺も気づかいや空気ぐらい読めますんで」
「ば・・・っ!阿保やな‥‥、返事は…当然おっけーだから‥‥」

FIN