プルプル、僕は悪いスライムじゃないよ。
…なのに、あの勇者一行は話も聞かずに僕を蹴り飛ばしていった。いくら勇者一行といえど、こんな暴挙は許されないよ!
だから僕、ちょっとした仕返しを考えたんだ。今に見てろ、勇者一行!必ずお前たちが行った暴挙を後悔させてやる!

ーーーーー今日は、デルカダール地方のキャンプ地で野宿することになった。
この辺りは気候も安定しているし、野宿でも比較的しっかり眠れる。
……ふふ、お城に住んでいた頃の私はベッド以外で眠ったことなかったのに、もうすっかり野宿にも慣れてしまったものね。
こんな生活をすることになるなんて想像したことなかったけど、こうして過ごす時間も今は結構好きだわ。

「マルティナちゃーん!もう火は消しちゃうわよ~。そろそろ寝ないと、お肌に響いちゃうわ」

「あら、そうね。それじゃあみんな、おやすみ」

みんな口々に「おやすみ」を返してくれる中、私はそっと目を閉じた。
今までなら見張り役をたて、交代交代で魔物が襲ってこないか目を光らせていたけど、私たちはもう全員レベル99。
そこら辺の魔物の攻撃ではキズひとつつけられないし、そもそもレベル差を恐れて近寄ろうともしてこない。
特にこの、デルカダール地方は魔物のレベルが低いから、わざわざ見張りなんていらない。という結論に至り、全員一斉に眠ることにした。

…………。

「ぅ…ん…」

どのくらい時間が経ったんだろう?瞼はピッタリくっついたままで、開けられる感じが全然ない。
起きたら忘れてしまいそうなくらい、かすかな意識が頭の中にふわりと浮かび上がる。
…なんだか、足先の辺りが冷たい気がする。布団から出ちゃったのかな…?

寝返りをうつとともに、足を布団の中にしっかり入れる。
明日もあちこち歩き回るんだから、ちゃんと寝ておかないと……。
再び、私の意識は眠り中に溶けていく。冷たい感覚はもうない。

ーーーーーそして、夜が明けた。

…私は一人、まだ眠っているみんなから離れ、夜明けを迎えたばかりの薄暗い小さな森に来ていた。
みんなに心配かけないように『散歩に行ってくる』って置き手紙は残してきた。
この辺りは人の通りがほとんどないし、これで誰にも見られる心配はないでしょう。

「それにしても…昨日はなんともなかったのに、なんでこんなにお腹が張っているのかしら…」

一見分かりにくいけど、触ってみると下腹部がぽこりと出ているような曲線を感じる。
苦しいとか、痛いとか、そんな感じはないけど、確かな違和感があってどうにも落ち着かない。
昨日の1日を思い返してみても、食べ過ぎたりお通じに困った記憶はないし、体の不調ではないと思うのだけど…。

「考えても仕方ないわ。さっさと済ませて、みんなのところに戻らないと」

場所が場所なだけに、選んでいられない。私は早いところ用を済ませようと、ズボンの手をかけようとした。

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ーーーその時、

「やぁ、マルティナ!」

唐突に呼びかけてきた聞きおぼえのない声。私はとっさに身構えて奇襲に備える。
誰?どこにいるの?周りに気配なんてないのに、一体どこから私に声をかけているの?
辺りを見渡しても、それらしい物影は見当たらない。警戒心と緊張感が高まる私を放って、相手は悠々と話続ける。

「探そうったって、見つかりっこないよ~」

木の上や岩陰、どこに注意を向けても気配はない。

「いくらでも相手になってあげるわ!さっさと姿を現しなさい!」

「え~?いいの~?じゃあ、お言葉に甘えて相手して…いや、むしろこれは僕が相手をしてあげるのかな~?」

「はぁ?一体何を言っ…」

ぽこんっと、お腹に異様な動きを感じ、言葉がつまる。
もにゅんたゆんっという普通ではあり得ない感覚に恐る恐るおへそのあたりに視線をおろすと、
明らかに自分の皮膚が波打っている異様な動きを私は見てしまった。

「ひっ?!や、何??!ぃや、やだやだやだやだ!!」

「レベルが上がり過ぎて、痛覚が鈍くなっているんじゃないの~?」

そして私は気がついてしまった。
この声は、私のお腹から聞こえてくる。この声の主は今、私の体の中にいる。

「いや!出ていって!出ていきなさいよッ!!」

まるで、メダパニーマを食らってしまったかのように、頭の中がめちゃくちゃになった状態のまま無我夢中で叫ぶ。
得たいの知れないものへの恐怖、本能的な嫌悪感、それらに雁字搦めにされた思考はろくな動きができない。
私は皮膚の動きを止めるように、グッとお腹を抑えた。

「早く、出ていっ「あ、」ぁ゛ギィッ?!ぁ゛ガ、ガグギャ゛ァ゛ア゛!!」

「も~、そんなに強く押すから」

「分裂しちゃったじゃ~ん」

声が二重に聞こえてくるけどそれどころじゃない!お腹が苦しい、苦しいくるシイクルシイクルシイハチ切れちゃうゥゥゥッ…!

「しょうがないな~。じゃあ僕が出てあげるね」

「ゥグッ?!んぉ゛お゛オ゛オ゛オ゛オ゛♡♡」

ぶちゅッ、ぶちゅちゅちゅッッ!!と激しい水音が足の間から響く。
お腹の圧迫感が薄くなり、ナニかをひり出す解放と共に、甘く脳をとろかすような刺激がせりあがってくる。
足に力が入らず腰が抜け、尻もちをつく。

「はぁーッ……!っはぁ、あっ…♡♡」

自分の体を支えられなくなり、地面に仰向けになって倒れる。
息を整えるのに精一杯で、口からはダラダラと唾液が流れ落ちて首や服が濡れる。
でも今の私にはそんなことを、、気にかけている余裕なんてない。当然、どんな顔をして、どんな声をあげていたかなんて、羞恥すら感じられない。
水音が徐々に小さくなっていき止んでも体はガクガク震え、甘い余韻が思考を捕らえている。

「出産なんてマニアックプレイでずいぶん派手にイッたね~」

「こんなド変態さんが、昨晩まで処女だったなんて信じられないよね~」

「ね、膣に侵入したら処女膜があったからびっくりしたよ~」

余韻が引いていき、五感が少しずつ戻ってくると共に、私は今自分の身に起きたことを理解し始めてしまっている。
頭だけがフル回転しているのに、対処方法が全然浮かばない。

三重に聞こえる声の正体。
コイツらのこれからの行動。
本能的な拒絶の意思で身を起こし、地面を這い、後ずさりをする。
すると、ショートパンツの裾から青い半透明の物体、スライムがずるりと半分ほど顔を出す。

「ママ、僕を産んでくれてありがとう!お礼にたっぷり、サービスするね!」

「ひッ!!やだ、もう産みたくない!産みたくなひッ?!ぁ…や、らめぇ、ぇええッ♡♡
お腹の中、増えないでぇ、生まれる、また、産んじゃううううッ♡♡♡」

「……あはは、クソ雑魚まんこ王女様の子宮、最高のベッドだよ!これならすぐに全回復して、僕らいくらでも分裂できそうだよ!
だから、今度は頑張って一気に産んでね♡」

「んぁ、あ゛ーッッ♡♡し、ぬ゛…ッ♡♡しんじゃ、あああ゛ァッ!!んんギッ♡♡ん゛ほぉぉおおおッッ♡♡♡……あひ♡」

FIN