バシッ!

「痛って~!何すんだよ」

「言葉で言っても、理解できない、あなたが悪いのよ」

「何のことだよ」

「エミリア様に馴れ馴れしくしないと約束したの忘れたの」

「でも、あれは、エミリアたんから、近づいてきたんだし、しょうがないだろ」

エミリアがスバルを膝枕で癒してくれてから数日後、スバルが再び部屋でぐったりしていると、エミリアが

うしろからハグして、慰めてくれる。スバルが正面に向き直りハグし直して、キスしようとした瞬間に

ラムが入ってきて、ラムの部屋に連れ去られたのだ。

「バルスの言い訳なんて聞く必要ないわ。この世から消えてしまえば、約束も関係ないわ」

「ちょ、ちょっと待てよ、何でそんな話になるんだよ」

「約束を破ったバルスが悪いのよ」

「じゃあ、お前はどうなんだよ。俺を殺せばエミリアたんとの約束を破る事になるんだぞ」

スバルはエミリアとラムが交わした約束を持ち出してきた。

エミリアはスバルとラムの仲がどんどん険悪になっていくのでラムにスバルと仲良くするように約束させたのだ。

怒りに我を忘れそうになるラムだがエミリアとの約束を持ち出されて動揺し始める。

「エミリアたん、お前に裏切られたと知ったら、悲しむぞ、そしてお前はエミリアたんを裏切った事を一生後悔するんだぞ」

「何を言っているの、ラムは約束を破ったりしないわ。バルスと一緒にしないでちょうだい」

「そうだよな、ラムは決して約束を破ったりしない、でも俺はバカだからすぐに約束を忘れてしまう。だからまた忘れてしまって

今度はエミリアたんの唇に吸いついちゃうかもしれないな~」

唇を噛みしめて怒りを抑えているラムを見ながら、からかい半分に話し続ける。

「卑劣でろくでなしの発言ね。バルスらしいわ。でも、このまま何もしないわけにはいかない」

「何もしないわけにはいかないか、ラムらしいな、じゃあ、その何かとやらをやらせてあげよう」

部屋に引きずりこまれて一時は殺されそうになったスバルだったが、何とか言いくるめてラムを困惑させると

得意げな顔をしながら、今度は逆にジワジワとラムを追い詰め始める。

「バルスのくせに何を企んでいるの?」

「企んでなんかいないさ、ただエミリアたんの代わりにラムが俺を癒してくれればいいだけさ、そうすればエミリアたんに癒してもらう

必要もないし、馴れ馴れしくする必要もなくなるだろ」

「私がバルスを癒せば、バルスのバカな頭でも、約束を忘れない様になるという事ね」

「そういう事。じゃあ、早速癒してくれよ」