「ねぇ、見て! カミーユ……あれ?」

 いきなりドアを開けて入ってきたのは、昔馴染みのファだった。カミーユを訪ねてきたものの、留守で不在であった。

 「なぁんだ、折角お気に入りの洋服を見てもらおうと思ったのに……」

 一通りカミーユの部屋を眺めて、

 「ま、すぐに戻るだろうから、部屋で待ってようかな」

 ファは辺りを見回し、誰もいないことを確かめて、こっそりとカミーユの部屋に侵入するのであった。カミーユは新型モビルスーツに搭乗するニュータイプのパイロットとはいえ、青春真っ盛りな青年。部屋はお気に入りのジャケットやコンポなど、所狭しとアイテムを配置させていた。

 「へぇ、やっぱカミーユも男の子だもんなぁ」

 部屋の中を見渡していると、部屋の外でカミーユらしき声が廊下に響いていた。

 「あ、帰って来た! もう、どれだけ乙女を待たせるつもりなのよ!」

 カミーユの帰りを心待ちにしていたファは、驚かしてやろうと思い、クローゼットの中に身を潜めることにした。

 (へへ、ここでカミーユをビックリさせてあげましょ)

 ドアを開けて部屋に入ってきた様子を確認したファは、クローゼットの隙間から人影を見ていた。だが、その人影はカミーユではない、女性の影だった。