オペレーターの伊吹マヤは、コンピューターを操作しながら、上司の赤木リツコに伝えた。

「異常なしです」

使徒とエヴァの死闘を補佐する仕事は寿命が縮まる思いだが今は平時。
しかし油断は禁物だ。
使徒はシステムを破壊するかもしれないし、レーダーまでくぐり抜けるかもしれない。
数秒後、そのマヤの心配が的中してしまう。

「先輩!」

マヤの金切声にリツコは慌てた。

「どうした? 何かあったの?」

応答がない。サイレンが鳴る。何か異常が起きた。

「先輩!」
「状況を説明しなさい!」
「おまえは誰だ、何をする・・・きゃあああああ!」

マヤの悲鳴だ。リツコは慌てた。
すると、大画面に見知らぬ男の顔が大映しになった。

「金髪の美人で伊吹マヤの上司。ということは、赤木リツコだね?」

銀髪に赤い目の美青年。色白というより真っ白な肌。地球人ではない。

「誰?」
「ここは占拠した」
「何を言ってるの?」リツコが大画面に映る青年を睨む。
「マヤを人質にした」
「え?」

大画面にはイスに手足を拘束された男性隊員が映った。
そして、マヤは使徒に捕まっていた。

「使徒!?」リツコが焦った顔で目を見開く。

見たこともない不気味な形態の使徒だ。
マヤは触手で両腕両脚をぐるぐる巻きにされ、空中に浮いている。

「彼女を放しなさい!」
「放しなさいって言われて放すような者は、始めからこんなことしないよ」

尊敬する先輩の前で情けない姿は見せられないとばかり、マヤも強気に出てしまう。

「放せ!」
「放せ?」美青年が笑顔で睨む。「そういう生意気な態度を取るならみんなが見ている前で素っ裸にしちゃうよ」

マヤは黙った。
皆が見ている前で全裸にされるのは死ぬほど恥ずかしい。
美青年はほくそ笑む。
裸にすると脅されて急に弱気な顔になるマヤが可愛い。
サディストの目が光る。

「マヤ。君のファンは多いよ」
「ファン?」
「レイやアスカよりも君のほうがいいという男は大勢いるんだよ」
「何を言ってるの」マヤが睨む。
「つまり、レイやアスカの裸よりも、君の裸のほうが見たいっていうヒロピンマニアがたくさんいるってこと」

マヤは胸のドキドキが止まらない。
裸にするのだけは許してほしかった。

「一緒に仕事している男性隊員も、さぞかしマヤの裸が見たいだろうね」