「お、おいカズマ…。本当にこんなものを使うのか?」

金髪ポニーテールの女性騎士、ダクネスは、目の前に立つ男性、カズマに困惑した口調で尋ねた。

「勿論、何ならこれ以上のものだっていくらでも用意してるぜ。何だ?もしかして怖気付いたのか?」

にやけた顔で答えるカズマ。その手に握られているのは、ビー玉より一回りほと小さい球体が連なるように装飾された紐状のもの、アナルビーズだった。それを見つめるダクネスは、内心を見透かされることを防ぐかのように力を込めて答えた。

「だっ!誰が怖気付いてなどっ…!クルセイダーたるもの、この程度のことに恐怖を感じてなどいられんっ!私に構わずどんと来いっ!」
「そうだよなぁ〜。クルセイダーでなおかつドMのお前にとっちゃ、こんなもん戯れにもならないよなぁ〜」
「だっ!誰がドMだ、誰がっ!?」
「ふっふっふ…。その元気がいつまで保つかなぁ〜」

これだけ聞くとカズマが悪役と信じて疑わないものも多いだろうが、彼とダクネスは正真正銘パーティーの仲間同士だ。これまでに数々の冒険や戦いを共に潜り抜け、絆や信頼を確かなものとしてきた間柄だ。
そんな二人がこのようなやりとりを行うことになったきっかけ、それはカズマが何気なく発した一言だった。

「ダクネスってドMだけど、どんだけハードなプレイまでなら耐えられるんだ?」

自身の我慢強さと防御力を生かし、普段は自ら仲間達の盾となる役を買って出るダクネス。しかしその本当の理由は自身が受ける苦痛を快感として捉える極度のマゾヒズム故なのだ。カズマや仲間達もそのことはよく理解しているのだが、実際その程度というものについては詳しく知らなかった。そしてこういう過激なことが気になり出すと、抑制が効かなくなるのがカズマという男なのだ。
『知りたい!ダクネスの限界を俺は知りたい!』
そんな一念に突き動かされ、カズマは様々な道具を揃えて検証することを決意した。
かくしてカズマの手による、ダクネスの苦痛愛好主義における臨界点を探る試みがスタートしたというわけだ。
開始前からすっかりその気になったカズマは慣れた様子でダクネスに命令を下す。

「よ〜しダクネスぅ。まずはその邪魔くさい鎧、そしてその下の衣服まで一枚残らず脱ぎ捨ててもらおうか…。勿論お前自身の手で一枚一枚丁寧になぁ」
「くっ!この屈辱…忘れはせんぞカズマ!」

言葉とは裏腹に顔に狂喜を滲ませたダクネスは、言われた通り一枚一枚服を脱ぎ始め、カズマの見ている前で全裸となった。