カマゾンランドの奥深く、未成年が立ち寄れないエリアに、その賭場はあった。

「さぁ~て、1発当てちゃうぞ~!」

勝手に賭けた式神を集めるために家を追い出された退魔師のミヤは、気合いを入れるとおティンティンランドと書かれた門を潜り、とりあえず1番近い建物に入っていった。

湯気が立ち込め、嬌声がそこかしこから聞こえる室内をガイドブックに目を落としながら歩いていく。

「ふむふむ……なるほど。よーし」

受け付けまで真っ直ぐ進み、腰にぶら下げていた袋をカウンターに置いた。

「いらっしゃいませ。対戦希望ですか?観戦希望ですか?」

「もちろん、対戦で!」

ミヤは元気よく返事をする。

対戦、と言っても殴り合いや殺し合いではない。

セックスだ。セックスによる対戦だ。

観戦希望者はどちらがより我慢できるかを予想して賭ける。

対戦希望者は有り金を規定量賭け、5分毎に攻守を交代し、先にイかせた方が総取りする。

今回100万ゴールドを持ち込んでいたミヤはそのまま有り金全てを賭けて控え室へと向かった。

彼女には勝算があった。

ギャンブルをしては負けの代償に男たちに身を捧げたことも手の指では数えられないほど経験している。

その度に技を仕込まれ、喉も胸も脇も手も、アナルもアソコも足さえも、身体中のありとあらゆる場所で男を悦ばせる術を身につけていた。

しかもそれだけではない。

退魔師である彼女には、男の守護霊の声が聞けるのだ。

それはつまり弱いところが分かるということ。

負けは確実に有り得ない、彼女にとってこれはギャンブルではなく賞金稼ぎと言っても過言ではないほどに、イージーなゲームであった。

「ミヤ様、舞台が整いましたので準備をお願いします」

「あっ、はーい!」

意気揚々とステージへと向かう。

道すがら気合いを入れ直し、ステージに上がったミヤは、相手を見て勝利を確信した。

メガネをかけ、前髪をきっちりと揃えたティタン族、まるで少年のような姿の男がそこに立っていたのだ。

しかもギャラリーの前だからオドオドとしていて、きっと童貞だろうとミヤは思っていた。

「予想受付終了です。では先攻を決めさせていただきます」

数刻の睨み合いの後に円形のステージの外側、長机に並んだ3人のうち1人が箱に手を入れ、ボールを1つ取り出す。

「先攻は女性、ミヤ選手です」

うおおおお!とギャラリーから声が上がる。

頭を抱えるもの、拳を突き上げるもの、歓声と怒号が入り交じる中、開戦のゴングがなった。