結城梨斗は自分の部屋でオナニーをしていた。頭の中に浮かんだ光景をオカズに逸物を扱く。その手つきは普段の彼とは比べ物にならないほど激しいものだった。

「はあ、はあ、はあ、はあ…くっうっ!ううっ!あっ!」

彼の口からは切ない声が漏れ、扱く手つきはますます激しくなる。それは彼がイきそうになっていることを表していた。

「はあっはあっはあっはあっ…。あっはっああっ!くそっ!くそっ!くそっ!!」

喘ぎ声とともに憤怒の声を漏らした梨斗。そしてその直後、逸物の付け根あたりから何かが上ってくる感覚があった。背筋がゾクゾクと震え、精液が尿道口のすぐ近くまで迫ってきたのが分かった。

「ああっ!イくっ!イくうっ!」

コンマ数秒後、梨斗は射精した。先に掴んでいたティッシュをペニスの先に押し当て、ドクドクと精を放つ。
ひとしきり出し終え先端を綺麗に拭き取ると、梨斗はパンツすら履かずに腰掛けていたベッドの上に倒れ込んだ。先程までは興奮していて意識しなかったが、ことが終わって冷静さを取り戻すと耐えきれないほどの不快感に苛まれる。

「畜生…何で…何でだよっ畜生!」

彼がそれを偶然目にしてしまったのはある日の放課後、ある人物への用事の為にテニスコートを訪れた時だ。同級生の女子から渡して欲しいものがあると言われ、梨斗はテニス部員、西蓮寺春菜の元へと向かっていた。春菜は梨斗が長きに渡って好意を寄せる人物で、梨斗も彼女と話すきっかけができたと、内心小躍りしながら目的地へと足を運んでいた。
そして辿り着いた先で彼が見たのは二人の人物だった。一人は言わずと知れた春菜。そしてもう一人は梨斗や春菜より一つ二つ年上に見える、なんだかチャラチャラした色黒の男性だった。いや、この男性にも見覚えはある。確かテニス部のOBとして、以前春菜から紹介されたように思う。
その二人がテニスコートの裏、人目につかないであろう場所でセックスをしていたのだから、梨斗が受けた衝撃は相当なものだっただろう。フェンスに手をつき上体を前に倒す格好の春菜は、相手の方にお尻を突き出すようにしていた。そんな春菜の大事な部分に勃起したペニスを挿入し、後ろから激しく突いているのがOBの男だった。
中学の頃から憧れてきた女性が、見たこともない男に犯され激しく喘いでいる。自分は見たこともないような恍惚の表情を浮かべて…。
衝撃のあまりしばらく呆然としていた梨斗は、その後居た堪れなくなって逃げるようにその場を去った。