俺が高1で、禪院真希先輩は同じ高専の2年。
 先輩からはよく指導してもらう、わりと仲良しの先輩後輩でした。
 それは、ちょっと気が向いたので先輩の部屋に遊びに行った時のことでした。
 休みの日で、他の皆は出かけていていません。
 驚かそうと、息を潜めて彼女の部屋の前に行くと、ドアの向こうから聞いたことのないような声が聞こえてきました。
 当時高1の俺にはその声の意味が分からなかったので、ただびっくりさせることしか頭にありませんでした。
 そこで勢いを付けて、「真希姉さん」と名前を呼んでドアを開けたら、部屋の中では真希先輩がパンツを片足に引っかけ、股を開いてベッドの上でオナニー中だったのです。
 先輩は「あっ!」と叫んで足を閉じ、股間を僕の目線から守るように手で隠しました。
 アダルトビデオでは見たことがあったけど、まさか身近な真希先輩が……と思って、僕はびっくりしました。
 お互い目を合わせたまま、硬直した状態がしばらく続きました。
 眼鏡にポニーテール、そしていつもの制服。でも下半身だけは完全に裸で、白いソックスだけを履いている状態でした。
 真希先輩はとても素敵な人で、高専でもけっこう有名です。その先輩が……。
 やがて、彼女は言いました。
「見ちゃった……よね?」
 俺はドキドキしながら、
「うん」
 と答えるのがやっとでした。真希先輩は続けて、
「こういうの見たことある? Hはしたことある?」
 と聞いてきます。俺は「いや……」と言って首を振りました。
「ごめん、行くね」
 そこで俺が暇を告げると、
「いいよ、こっちにおいで」
 と言われました。
 それで近づいていくと、無言で抱き締められました。ふわっと真希先輩のシャンプーの甘い香りがしました。
 僕は動揺しっぱなしです。
「恥ずかしいな……」真希先輩は言いました。「ところで君は好きな子はいるの?」
「え……俺は、ずっと、真希先輩だけです」
「ほんと?」
 なんだかもうわけが分からなくて、俺が正直に答えると、彼女はうれしそうでした。
「好きかぁ……びっくり。よかった、あたしも君は弟みたいで好きだよ」
 と笑って言います。さらに続けて、
「ま、あたしを嫌いだっていう人よりは、好きだって言ってくれる人に見られた方が、まだましだよね」
 と言ってくれました。それから少し間があって、
「○○君(僕の名前)、すごいドキドキしてるんじゃない?」
 と言われました。
 オナニーを見られた先輩よりも、俺の方がドキドキしていました。顔が真っ赤になるのを抑えられませんでした。