「いつか恋人ができたら?」
「うん、千歌ちゃんなら、何を求める?」

曜ちゃんから話された。でも、私わからないなあ。第一、恋人なんて、想像できないや。曜ちゃんからはいつも通りの塩素の匂いがする。灰色の髪をした曜ちゃんにも、わからないみたい。

今日の帰りに曜ちゃんから言われたこと。ちょっと面白そうだから、ノートに書いてみた。いつか、恋人に見せるmy list。

……うーん、ここはどこだろう?

「千歌、目が覚めた?」
「うーん……誰?」
「おいおい、恋人の名前忘れたのかよ?」

グレーの髪に細身の身体。心なしか、曜ちゃんに似ている。……ん!?というか恋人⁉︎

顔が赤くなる。

「まあ、いいや。千歌。今日は外に行こう。準備して」
「え……うん」

鏡を見る。そこにいるのは私だ。紛れもなく。

「千歌!ほら」

彼は手を繋いで外に出る。温もりが伝わって、少し恥ずかしい。
彼は一緒に歩いた。人が見てる。ちょっと恥ずかしい。いつもの海辺を歩く。彼は本当に誰なんだろう?

「変わらないなあ」
「そうだね」

慣れた匂いも、風景も、その子が顔を近づけるから、少し違くて、ドキドキする。

「千歌」
「うん?」
「好き」

顔が近い。え?もしかして?私は唇を奪われた。しかもそれは、ただのちゅーじゃない。大人のキスだ。私はびっくりして、でも舌が絡んだキスは、全身が震えて、びくんと反応する。吐息が漏れる。彼の手が腰に回る。

「あ、んん・・・・・・ああ・・・・・・はあ!」

自然と手が彼の首下にいく。彼の手も私の胸に。目がとろんとしているのがよくわかる。彼はくすくすと笑い

「かわいい。そうやってキスで感じるの」
「も、もう!知っているんなら!」

彼はくすくすと笑う。私は赤くなって、変な気持ちになってくる。

「……じゃあ、部屋戻ろうか」

私は黙って頷き、歩く。
部屋に戻ってシャワーを浴びる。あの子もシャワーを浴びた。

私だって子どもじゃないから、そういう事ってわかる。彼は塩素の匂いがした。どうやら、染み込んだ匂いは消えないみたい。私たちは手に触れて大人のキスをする。彼はそのまま私をベッドに押し倒す。どきどきと、熱くなって変な気持ち。そのうち、彼は前ホックのブラを外す。咄嗟に胸を隠す。

「恥ずかしがって、かわいい」
「うう……」

首筋にキス。全身の細胞が反応する。何度もするから、声が漏れる。

「あん……はあ、ああっ!」

隠した胸に力は宿っていない。彼は胸にうずくまり、私の乳首を触る。最初は周囲を触って、ぞくぞくする。鳥肌が立つ。焦らして。焦らされて、触られる・・・そう思ったら、まだ触られない。そうしてお預け状態になった犬みたいに。焦らされて。そして舐められた。

「きゃあ!あん……あ……いや……!」

彼の手で私の胸は転がされている。胸が気持ちいい。彼の手が、胸に。揉まれて。体が熱い。頭が熱でぼーっとしてきた。すると不意に、私のアソコに何かが入ってきた。不意打ちだったので

「ああ!ああん!」

大きな声と、ビクンと全身を反らす。彼はあそこにキスをした。舌でかき乱される。

「くう・・・・・・ううん・・・・・・!」
「いつもだよね」
「はあ……はあ……い、ああ!あん!」

いつも?そう聞こうとしたけど、その口は彼の口で遮られる。舌があそこに入る。気持ちいい。何かが私の中で来てる。ダメ……

「んんんんん!」

私はイッた。私の股から流れ出たのがわかる。ぐったりと力が抜けた。でも彼は言う。

「今度は入れるよ」

その言葉を聞いて、反射的に身体が反応した。私の手はアソコを隠す。彼はその手を使って私に、彼のアソコに触れさせる。クスクスと笑いながら。私は条件反射で手を避けると、そのまま握られる。

「大丈夫」

その言葉に安心感を覚えた私は、彼をそのまま受け入れた。彼が動くたびに全身がひりついて、燃えているように熱い。全身が赤くなる。下半身から熱いものがこみ上げてくる。

「あん!あ、あ、あん、ああ!」

動きが焼ける。力が入って、ぎゅってなる。奥に当たる。私は、今、犯されている。誰かがわからない。そんな人に、私は犯されている。でも、この人は安心する。燃えるような何かが。お腹から快感が伝わる。

「はあ!ああ!ダメ!」

何がダメかはわからない。でも言ってみる。何かが込み上げて。イくってこういうことなのかな。ああ、もう考えられない。彼が誰かなんてどうでもいい。今は気持ち良すぎる。

「いやあああああああ!あああああ!ああ!!イク!いっちゃう!やめて!あああ!」

大量の汗と一緒に、私は果てた。

「うーん」

夢?なんだか恥ずかしい夢だった気がする。

私は学校に行って上の空だった。

でも今なら曜ちゃんからの問いに答えられる気がする。そう言えばあの子、曜ちゃんに似ていたなあ。そうなると、曜ちゃんと顔が合わせられない。

後日、何故か私の「マイリスト」がバレた。

「1、名前で呼ぶ!ちゃんとかさんは嫌!
2、毎日好きと言って欲しい!言葉で愛して!
3、大好きって繰り返して!
4、手を繋いで歩いて!恥ずかしがってちゃ嫌!
ここまでは良いとして……」

何で私は正座させられているんだろう。ダイヤさんを疑問の目で見る。そういえば梨子ちゃんと曜ちゃんも失神していた。

「ここからは破廉恥ですわ!」

そういわれて、中身を確認する。

5.ベッドでは優しく!私が不安になる!
6.入れるときは「大丈夫」って言って!心が安心するから!
7.キスの時に感じさせて!全身を震わせる大人のキスを教えて!

……な、な、何書いてるのわたしー‼︎

その後、私はこのことを歌詞にして、Aqoursの曲にした。曜ちゃんには「千歌ちゃんがぐれた!」って涙を流しながら言われた。もちろん5〜7ははぐらかしてある。
このリストには続きがある。誰にも言ってないけど。

8、塩素の匂いがすること!すごく安心!
9、灰色の髪であること!これも安心する!

そして、そんな人は意外と近くにいる。塩素の匂いのするグレーの髪の毛。ただ惜しむべきは、それが女の子で、一番の親友ということだ。私は最後に「10、性別は男!これ絶対!」って書き加えた。

これが私のmy list。10個。いつか恋人に見せて燃えるような夜を過ごす・・・・・・なんて千歌が言っても説得力ないかなあ。

FIN