20歳の誕生日を迎えたボクは、お祝いがしたいと言うラムレッダに連れられて、ボクたちが出会った酒場へと来ていた。

「おいおいラムレッダ、お前相変わらず飲みすぎだろ」

「らいじょぶらいじょぶ、全然酔ってにゃいですよ~」

酒瓶で客を殴ったことでクビにしたラムレッダが

「たのも~!」

と店に入った時は怯えきっていた店主も、彼女がリンゴ酒を褒めては飲みを繰り返しているうちにすっかり雇い主の頃と同じように接している。しかし……

「あれから5年かぁ、いい人は見つかったのかい?」

あ、まずい。と思う間もなく

「全然いないにゃ~!もう私も32りゃよぉ~!!」

と泣き出してしまい、お祝いのお酒からヤケ酒にシフトした彼女を宥めながら、あまり酔わないように気をつけてゆっくり付き合うことになった。

「ぐずっ……ひっく……」

「ラムレッダさん、もう少しで着きますから」

結局泣き疲れた彼女をいつものようにおぶっている。とはいえ、いつもであれば艇まで戻るのだけれど、自分もそれなりに飲んでいたため、街の宿屋へ向かっているのだけれど。

酔っているからか、いつもは気にしていなかった彼女の柔らかさが、温もりが、やけに気になっていた。

受付を済ませて部屋に入り、彼女をベッドにおろすと

「ふにゃ~……団長の背中、乗り心地最高だったにゃ~」

と彼女は呑気に伸びをしながニコニコとボクの顔を見た。

「えへへ~、誕生日おめでとう、団長」

たわわな胸を弾ませ、ボクの目を見ながら言ってきた彼女の笑顔に、ついに我慢の限界を迎えた。

「ラムレッダさん!」

「きゃっ!」

ベッドで横になる彼女に覆い被さり、すぐさま彼女の薄い唇に、自らの唇を重ねた。

「んにゅ……クチュッ……ぷはぁ」

1度唇を離す。

「好きです、大好きです、もう我慢できません!ボクと……むぐ」

言い切る前に唇に指を当てられる。

「団長も酔ってるにゃ~?りゃ~か~りゃ~!お酒のせいにしちゃっていいにゃ~」

ズキン、と心が痛んだ。本当に好きなのに、彼女に拒絶されたような気がして。