命の大樹が落ち、世界は闇に包まれた。
気が付いた時には私一人が地面に倒れており、みんなはどこにいるかわからない。
そもそも私が倒れていた場所自体がラムダではなく、遠く離れたバンデルフォン地方だった。
あれから何が起きて、どうして私はここにで倒れていたかわからない。…わからないことが多すぎて、途方に暮れてしまいそうになったけれど、
このまま世界が完全に闇に落ちていくのを黙って見ているだけなんてできない。だから私は近くに落ちていたマーメイドハープを抱きしめ、
再びみんなと合流できるように、今自分にできることをするために、グロッタの町に足を踏み入れた。
…でもそこで待ち受けていたのは、想像以上に酷い町の有り様。
人質のためとはいえ、六軍王・ブギーが用意した『特製バニースーツ』を着せられる屈辱。
そして、その恰好のまま『地獄のお仕置きラッシュ』という過酷な戦闘だった。

「くっ…は…っぅう」

1回1回の戦闘は大したことない。でも、一人で連戦ともなると…正直キツイ。回復手段がないから、いつかは力尽きてしまう。
今の戦いだってギリギリだった。

「は~い、じゃあ次いくよ~!」

「っく!」

メガモリーヌと呼ばれる魔物の、ふざけた声がフロア全体に響く。
大丈夫、まだ…やれる!少しでも気をつくと折れそうになる膝に手をつき、奮い起たせる。
握りしめた槍が嫌な汗でぬめつくけど、今は戦闘に集中しないと…!

(やることは変わらない、一匹一匹確実に仕留めて数を減らす!)

さみだれ突きの構えをとり、いざ魔物の懐へ…!と足に力を瞬間、ふと脳内に文章が流れ込んでくる。

『マルティナは 改めて
いまの自分の格好を 見つめなおしてみた』

チラッと自分の胸元に目をやってしまった、それが私の敗因だった。

「ひっ、いやぁぁぁあああっ!!」

思わず手にしていた槍を投げ出し、自分を抱き締めるように腕を回してしゃがみこんでしまった。

『ふいに 自分のかっこうが
むしょうに気になり
からだが うごかない!』

なんで、なんでいつの間にこんな格好になっているの?!無理、こんな格好で戦闘なんて無理!!

「あ、あれは逆バニースーツ…ッ?!」

ガレムソンの声が聞こえた気がしたけど、それどころじゃない!
確かにハレンチな格好だったけど、さっきまではちゃんと局部は隠れている服だったのに、なんで今は逆に丸出しになっているの?!
元々布面積が少ない服だから、スースーしていることに気がつかなかった…!
私、こんな格好でグロッタの町のみんなの前に立っていたの?!はずかしい…っ!

『マルティナは とつぜん
身体中が くすぐったくなってきた』

「へひゃっ?!あっははっぁあはははは!!?くしゅぐったいぃぃいひひははっはははは!!?」

(ダメなの私、くすぐりだけはーーー!)

『とつぜん 身体中が くすぐったくなって
からだが うごかない!』

「あひゃ、あひゃひゃひゃ!ひぃ、ぃぎぃぃいっ♡ぶひゃあぁっぁああががあぁぁぁ!!」

「うっわー、全部モロ出しじゃないですか…」

くすぐったさに負けた私は地面に背中を擦り付け、身体中を駆けめぐる感覚に身をよじり続けた。
胸元や股あたりに妙な解放感も感じたけど、それよりも腋や脇腹、足裏のくすぐったさの方に全神経と意識が持っていかれて…
自分が今どんな姿になっているのか想像する余裕なんて1ミリたりともなかった。

「結局この様なんて…マルティナさん、見損なったわ…やっぱりメガモリーヌに逆らったから…」

「なによあれ、あんな風に涎たらしているのがブギーさまのお気に入りの子…?
無駄にデカイおっぱいをブルブル震わせて、がに股でおまんこも全開…筋肉なんてちょっとしかないじゃない!あぁ下品すぎて反吐が出そうっ!
あんたたち、さっさとトドメのお仕置きしちゃって!」

「あは、あ゛ーッッ♡♡ひぎゃ、し、ぬ゛…ッ♡♡しんじゃ、あああ゛ァッ!!んァ゛ーーーッ?!」

くすぐり地獄のなか突然、女の子にとって大事な部分に突き刺さる痛みと内側からの圧迫感が襲ってくる。
でも、その正体を突き止める余裕はやっぱりなくて、私はただただくすぐったいを通り越した苦痛に身悶えするしかなかった。

「自らの槍をあんなところで…っく、相棒が見ていないのがせめてもの救い、だな…」

「やっ…あ゛ァ!!♡♡ク、る゛う゛ッ…ッ♡♡おあ゛ッ、ああ゛ぁ♡♡クるの゛ォ゛ッ…♡きもひ、ぃッ♡ひっ…!?
♡うあ、ぁああっ♡♡んッ、あっ、あんっ♡♡ひっ♡♡らめぇええ゛っ♡はへ、はへへ~…」

…後は知っての通りの展開よ。私は、魔物へと姿を変えられた。

その過程で、私は自らの槍の柄で魔物に秘部をほじくり返され、散々ナカを開拓された。
何度も何度も…絶頂を迎えど迎えど攻め手はやむ気配を見せず、むしろ激しさを増した。
そして同時に、全身を駆けめぐるこそばゆさも止まることなく私の体を襲い、私は恥ずかしい声をあげ続けて涎を垂らすしかなかった。
途中、ブシャッ!と自分の股の間からあがった水しぶきが、彼と再会する前に見た最後の光景、だと思う。

…私は、あの時手にいれた『デビルモード』を使う度、この忌まわしき記憶を少しずつ思い出している。グロッタの町のみんなの記憶はわからない。
ただ私、これ以上思い出したら、もうみんなの前に立てない…。
それでも、ロトゼタシアを救うため、私は記憶に目を反らしながら戦い続けるの…。

FIN